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55歳からの「片づけ講座」⑤ 整理できない物 女性No.1「洋服」の山に挑む!

「整理」とは必要・不要を仕分けし、不要な物を処分することでしたね。今回は女性が整理できない物No.1の「洋服」の整理について具体的にお話ししましょう。

本来の「もったいない」の意味

ところで、あなたは下着を除いて、どのくらいの量の洋服を持っていますか? 洋服をタンス、クローゼット、押し入れ、衣装ケース、段ボール箱など家じゅうに分散して保管されているのではないでしょうか?

全部1カ所に集めて要不要を判断すべきなのでしょうが、年を重ねると集めるだけで疲れてしまいます。まずは日ごろ使っている場所から始めてみましょう。1年以内に着た服で今後も着る服をピックアップしてみると、結構少ない量を着回していることが分かります。また要不要の判断に迷ったときは一度着てみる、着て出かけてみることです。

「必要」とは必ず要ること、なくてはならない物でしたね。「着る」とピックアップしたもの以外は実は「不要」な物なんです。不要な物は捨てる⁈ まだ着られる物を捨てるのは「もったいない」と考えてしまいますよね。でもゴミにする以外に、売る、譲る、寄付するなどの方法もありますから、そんなに罪悪感を持たなくても大丈夫です。

ではここで「もったいない」について考えてみましょう。「もったいない」とは物を十分に生かしきれておらず、無駄になっている状態を惜しむことです。ケニア人の女性がノーベル平和賞を受賞したことでも話題になりましたね。洋服は着るための物。着ないことを惜しむことが本来の「もったいない」の意味なんです。さらに言えば、着ないことだけがもったいないのではなく、保管するスペースがもったいない、物を探す時間がもったいないと考えることもできます。

洋服の整理で悩みがちなポイント

それでは具体的に洋服の整理で悩みがちなポイントを考えてみましょう。

① サイズが合わない
「痩せたら着られる、直したら着られるから手放せない」と思ってどのくらい経っていますか? 痩せたら新しい洋服がほしくなったりしませんか? リフォームするならすぐに取り掛かってください。今まで放っておいたなら、無くても大丈夫だった、必要なかったんじゃありませんか?

サイズが合わないという意味では靴も同様です。足が痛くなる靴は履きませんよね、カビや臭いの心配も出てきますから、早めに処分を考えたほうがいいです。

② シミや毛玉、ほつれなど傷みがある
「シミをとったら、毛玉をとったら着られる。ボタンをつければ、ほつれを直せば着られる」から手放せない。シミはすぐに対処しないと取りにくくなります。すぐにクリーニングに出すことをお勧めします。毛玉やほつれを直したら着るのであれば、必要ならすぐに直していたのではないでしょうか。

③ 「いつか」着るかもしれない
「いつか」って「いつ」ですか? 期限のない「いつか」は一生やってきません(と、割りきる!)。「いつか娘が着るかも」「トレンドは巡るっていうじゃないですか?」って…。娘の立場からすると、私は母の洋服をあまり必要とはしませんでした。再来のトレンドも同じようなデザインかもしれませんが、やはり微妙に違っているものです。

④ 「高かったから」としまいっぱなし
金額や、手に入れるまでに労力がかかった服(物)。人は損をするのが嫌なもの、一度自分が保有したものは価値があるものと考えます。でも高かったその服や物、今後も同じ価値またはそれ以上の価値になるか、冷静になって考えてみましょう。そして手放さないなら生かす方法を考えてください。

例えば毛皮。着る機会は少なくなりましたし、動物愛護や温暖化の観点からも必要なくなったのではないでしょうか? リフォームしてショールやバッグとして楽しむのもいいかもしれません。着物は買い取り業者に託すことができますが、かなり引き取り金額は安いことを覚悟してください。特にレトロなものは丈が短く再利用しにくいとのこと。

生かす方法として、榛東村の地球屋では買い取り後、リフォームして商品として販売しています。また前橋弁天通りのセキネ洋傘店では日傘にすることもできます。1枚の着物で2本の日傘が1本約6000円程度で作れます。家族の思い出をそんな形で愛用するのも素敵ですね。

⑤ 自分で似合わないと思った、人から似合わないと言われた
試着もして買ったはずの服、家族から似合わないと言われ着る気がしなくなった服。充分着られるのになかなか出番がやってこないし、見るたびにテンションが下がります。手放した方が精神安定上自分のためにもいいのでは? またタグが付いたまま着ていない服。ストレス解消に買ってしまったのでしょうか? たぶん、持っていても着ることはないでしょう。

⑥ 洗濯しづらい、取り扱いが難しい
シルクやレースなど素材やデザインが凝っていて自宅でうまく洗濯やアイロン掛けができない服。おしゃれ着洗い、シワになりにくいなど、洗剤も進化して自宅の洗濯機で洗えることも多くなりましたが、クリーニング代や保管に負担がかかります。今後着る機会がないなら手放して、シニアは特に肌触りのいい着やすく、洗濯しやすい服に買い替えるのはいかがでしょうか。

⑦ 同じ色やデザインの服
持っている服を並べてみると、結構同じ色味、デザインの服が多いことがあります。管理しやすいよう服の数を減らすために見直すのもいいかもしれません。また以前はうまく着こなしていたのに年を重ねたらしっくりこないなんてことも。これからの自分に似合う服探しを楽しみのもいいですね。

ここまで、着られるけれど手放すことを考えた方がいい服を紹介してきました。この中で注目してほしいのは「着られる」というキーワード。必要とする服は「着られる」服ではなく「着る」服です。「着られる」服は売る、譲る、寄付する、SDGsなサービス(古着deワクチン)など、その服を生かせる方法を考えましょう。「整理」には割り切りと勇気が必要です。そして罪悪感なく手放すには手間もかかります。55歳からの片付け、もう一気にはできませんので、1日長くても3時間くらいを目途にコツコツ片付けをはじめましょう!

執筆者Writer

おのあけみ

実家片づけのイロハ主宰。整理収納アドバイザー。 1960年生まれ。群馬県前橋市在住。住宅情報誌の制作、営業に20年間携わり、宅地建物取引士と2級建築士の資格を取得した。多くの住宅を見学、快適な暮らしには建物本体だけでなく、物の整理収納が大切なことを実感。シニアに特化した片付けをサポートしている。

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