老後を見据えた安心の家づくり バリアフリーに配慮した 平屋の住まい

愛着のある旧家を建て替え

　屋根に瓦をふんだんにのせた、重厚かつ見栄えの良い２階建ての純和風住宅で、長年暮らしていたNさんご夫妻。築50年が経過した住まいは「すき間が空いたり、扉が閉まらなかったり」と、要所に不具合があり、すでに耐用年数が過ぎていることを実感していた。

　また平屋に２階を増築していることもあり、「地震の時の揺れが大きく不安を感じていた」と話す。部屋数も多く９部屋あったが家族構成にも変化が訪れ、今ではご夫妻の２人きり。これから先の生活を見据え、より快適に安心して暮らしていくために、ご夫妻は愛着のある住まいの建て替えを決意した。

地域に根差した信頼の工務店

　家づくりのパートナー選びは、地元の吉岡町に拠点を置く堤建設に迷うことなく依頼した。というのもご主人と同社の会長は旧知の仲。会長も自身の家を建て替えており、「新しい家はいいぞ」と、新居の快適さをご主人に話していたそう。

　「地元の工務店だから何かあった時にすぐに力になってもらえる」と、全幅の信頼を寄せるご主人。毎日のように建築現場の様子を見ていた奥さまは、「職人さんや業者さんが気持ちよく仕事をしてくれた」と感謝を口にした。
　完成してまだ間もないN邸は、延床30坪の平屋住宅。落ち着きのある明るいブラウン系の外壁が、残された旧家の庭の植栽や塀と調和している。

将来を考えたバリアフリー対応

　ご夫妻が希望したのは、明るさと暖かさ、そしてバリアフリーへの配慮。北側の玄関ドアを開けると、ゆったりとした廊下が左右に広がり、その両サイドには収納が充実している。トイレ以外、扉はすべて引き戸を使用。ご夫妻が多くの時間を過ごすワンフロアのLDKには7.5畳の和室を併設し、引き戸を開放すれば空間が連続する。

　「間取りは旧家とほぼ同じなんです」と奥さま。住み慣れた動線を優先し、キッチンもまた使い慣れたガス火を採用した。これから家具や暮らしの道具を配置して新居で年越しを迎える予定。「平屋だからこれで老後も安心です。のんびり仲良く過ごしたいですね」。