片流れの大屋根が存在感を放つ　バイクガレージのある平屋

片流れ屋根が特徴の外観

　Ｏ邸は、ゆとりある広さの敷地を生かして建築した平屋の住宅。西から東へ傾斜する片流れの大屋根がダイナミックかつシャープな外観は、白い塗り壁と相まってすっきりとした印象だ。ご主人のリクエストで玄関横にバイクガレージを設けた。玄関ポーチにせり出した深い庇は雨天時の出入りがスムーズなうえ、建物のアクセントにもなっている。

　建築したコンクスハウジングとＯさんご夫妻の出会いは、同社の高崎市石原町モデルハウスの見学がきっかけ。その後、完成見学会にも足を運び、自身の家づくりのイメージを固めていった。特に印象に残ったのは、「居住空間を包む漆喰の塗り壁のやさしい雰囲気と、キッチンまわりの家事動線」と、ご夫妻は振り返る。

平屋の決め手は提案力

　ビルダー選びに動き出した当初は、やや奇抜でカッコいいデザイン住宅への憧れがあったというご夫妻。先々の生活を考えるうちに、飽きのこない落ち着きのある住まいへと思考がシフトしていった。

　家づくりにおいてご主人は、バイクガレージとワークスペースの確保を、奥さまは玄関付近に手洗い場の設置、そして見学したモデルハウスのようなキッチンとその周りの家事動線をそれぞれ要望した。「実は平屋を希望していたわけではなくて」とご主人は言う。ご夫妻に平屋を強く勧めたのは、担当した営業スタッフ。土地の条件や家族構成、将来性などを考慮したうえで、平屋が適していると判断し、間取りプランは平屋と2階建ての2パターンを提案したところ、ご夫妻は平屋のプランに心を動かされた。

居心地のいい室内環境

　生け花やガラス細工などの装飾が出迎える玄関ホール。その先に設置した造作洗面台は、手を洗ってからリビングへ向かう習慣付けに適している。LDKは間仕切りのない20畳の大空間。漆喰の塗り壁と床や天井、建具などの木質感が調和し、落ち着きとぬくもりをもたらしている。

　フロア全体が見渡せるキッチンの裏手には、奥さまが熱望した便利な家事動線が備わり、「洗濯にまつわる一連の動作が、1カ所だけで完結できる」と喜んでいる。作業カウンターや本棚を造作し、仕事に集中できる環境を整えたご主人は、リモートワークで家に居る時間が長く、「外が暑くても寒くても、家の中の温度は一定で過ごしやすい」と快適さを実感。「いい家を建ててもらったので大事にしていきたい」と語ってくれた。