人と地域つなぐ活動を 高齢者寄り添い、催し企画

人と地域つなぐ活動を 高齢者寄り添い、催し企画
       

介護タクシー「おむすび」代表 中山 貴之さん(33)=前橋市富士見町時沢

赤城南麓を気に入り、2021年8月に茨城県守谷市から移住した。農地付きの一軒家で暮らす。理学療法士の資格を持ち、移動に手伝いが必要な高齢者らを送迎する介護タクシーが主な仕事で「心が動けば身体が動く」がコンセプト。群馬はやりたかったことが次々と実現できた場所だ。

21年春、兄と一緒に三夜沢町の赤城神社を訪れたのがきっかけ。夜景と赤城山の裾野の美しさに感動した。前橋市の移住コンシェルジュ、鈴木正知さんと知り合い、先輩移住者を紹介された。「移住者たちがとても楽しそうで、ほぼ即決だった」

ちょうどコロナ禍で自給自足の生活に関心を持っていた。アウトドア好きで、市街地を少し離れれば自然豊かな田舎の風景が広がる立地に「最高のバランス。こんな所はなかなかない」と感じた。畑付きの空き家を借りられることになり、その夏に1人で移住した。

野菜作りを始め、ニワトリを飼った。ただ、食べ物は自分で確保できたとしても税は払わなければならない。理学療法士の仕事を再開し、移住仲間とデザインの仕事も始めた。

以前から訪問リハビリの現場で高齢者が自宅にこもりがちなことを課題と捉えていた。「行きたいこと、やりたいことがあるから体を動かす。それがリハビリになる」と考え、人と人のつながりが強い前橋なら高齢者に寄り添うサービスが提供できるのではと思案していた。そんな時に鈴木さんから福祉サービスを展開するソーシャルムーバー(前橋市)の北嶋史誉社長を紹介され、介護タクシーを始めた。

同社のマッチングシステムを通じ、デイサービス「明月」(渋川市)の利用者を送迎。里帰りをサポートしたり、施設に入居中の人をカラオケや温泉に連れていったりもする。古民家を利用し、多世代が交流するコミュニティースペースを富士見地域に開設するなど活動を広げている。

昨年5月、高齢者や障害者を含め誰もが参加できるバリアフリーのイベント「結祭(ゆいさい)」を前橋の中心街で企画した。会場に介護士や看護師が常駐し、1人で移動できない人は介護タクシーで送迎した。

「何歳になっても、障害があっても、行きたい所、やってみたいことがあるなら頼ってほしい」。人と地域をつなぐ活動に力を入れる。

【マイ・フェイバリット・群馬】群馬県民 夢向け頑張る人多い
群馬の人は優しいなと感じる。夢に向かって頑張る人がたくさんいて、街中を盛り上げようというエネルギーがある。
「おいしい料理はない」「お薦めの場所なんかない」と言うのに、地元を気に入っている。なんだかんだで居心地の良さを感じているのでは。群馬特有の訛(なま)りを指摘すると、なぜか驚くところもいい。人のつながりが強くて、良い環境だなと思っている。

  

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