会社員 佐久間 健さん(56) =桐生市黒保根町下田沢
2023年3月、都内から妻と共に桐生市黒保根町に移り住んだ。趣味を満喫し、地域の人との交流が日に日に広がる。「毎日をエンジョイしている」と充実ぶりを語る。
4年前、地方では空き家を安価で購入できるとの報道を目にし、「自分も」と思い立った。夫婦そろって東京周辺の温浴施設を巡るのが好きで、都内からの距離が程良く温泉地もある群馬、栃木、長野の3県に候補を絞った。22年3月、同市黒保根町の空き家を見学した際、窓口になった区長と会話が弾み、何度も通う中で地区への理解や信頼感が深まり、自宅を新築して移住すると決めた。
横浜市出身。10代からアマチュアのバイクレースに参戦し、キャンプなどのアウトドアを好む。移住後はテントサウナを庭で楽しみ、オフロードバイクやサバイバルゲーム(サバゲー)に打ち込んでいる。
趣味に明け暮れる中で、移住当初から抱いていた「地域と関わりたい」との思いが膨らんだ。
つながりづくりを期待して交流サイト(SNS)で見つけた、おもちゃのミニ四駆をテーマにしたカフェ(みどり市大間々町大間々)に、今年3月に通い始めたことが転機になった。地元の小学生や中高年の住民らとマシン製作やレースに夢中になるうちに会話が生まれ、地域行事などに誘われることが増えた。
同市地域おこし協力隊が主宰するサウナクラブに入会し、定期的に市内の名所で開くテントサウナイベントを手伝うようになった。8月には大間々祇園まつりで山車の引き手を務め、地元の夏祭りでも役員として盛り上げた。11月に大間々の中心街であったマルシェイベントでは、国道を歩行者天国にして開かれたミニ四駆大会で運営側として汗を流した。
移住前は温泉旅行でしか群馬を訪れることがなかった。今は住民の一人として交流が広がっていく実感が心地よい。今後さらに人の輪を広げて、市の垣根を越えて桐生、みどり地域を盛り上げたいと考える。
黒保根地区の渓流沿いで開くサウナフェス、廃校を活用した子ども向けのサバゲー大会など、できることはたくさんあると信じる。「地元の人が手弁当でイベントを盛り上げる姿に熱量を感じた。アイデアを一つでも実現し、地域活性化につなげたい」と意気込む。
【マイ・フェイバリット・群馬】生のコミュニケーション 人と人次々つながる
こちらが頼んでもいないのに、カフェで出会った客が数え切れないくらいの人を紹介してくれた。SNSが一般化する中で、この地では人と人の生のコミュニケーションが息づいているように思う。距離感に配慮してくれるのも良い。
群馬に住んでまだ3年弱だが、今後も人との出会いやつながりを大切にして、地域のために自分ができることをしていきたい。
