県内各地に残る古民家の利活用に向け、民間の協力を得ながら所有者と活用希望者をマッチングする仕組み「コミンカコナイカ」について、県は2022年度の事業開始以降、12件のマッチングが成立したと明らかにした。さらに増やすため、古民家ツアーや都内での移住フェアなどを通して知名度向上を進める。
県住宅政策課によると、各市町村と連携して桐生・みどり、渋川、富岡、嬬恋、鬼石(藤岡市)の5地域に事業を推進する官民共創チームを発足し、26年度末までに15件のマッチングを目指している。
県は今後の課題として①多地域に広げるためのキーパーソンの発掘②各地域の官民共創チームの収益化の仕組み確立③事業の知名度向上―を挙げている。
古民家を巡っては、県内でも築50年以上の空き家が18年時点で約1万3500戸あると推計されており、増加傾向にある。こうした地域に眠っている古民家や歴史的建造物を「地域資源」として活用し、地域の魅力創出につなげられるかが課題となっている。
