子どもの理想、公園に生かす 空き家改修や遊具設置 小学生と武蔵野大生連携 みどり

子どもの理想、公園に生かす 空き家改修や遊具設置 小学生と武蔵野大生連携 みどり
       

県内の小学生と武蔵野大(東京都)工学部建築デザイン学科の学生が連携し、みどり市大間々町大間々の旧飲食店「小はぎ」と空き家計2棟が立つ民有地を、私設公園「わがままパーク」に生まれ変わらせる民間プロジェクトが進んでいる。旧店舗をリノベーションしたり、遊具を設置したりして民泊施設や子どもが集う公園にする計画。関係者は「子どもの『わがまま』を詰め込んだ交流拠点にしたい」と意気込んでいる。

同パークは、昨年6月に開かれた大間々地区の遊休不動産の利活用策を考える市主催の「リノベーションスクール」で伊藤浩士さん(32)=前橋市=のチームが構想。当初はメンバーでの実現を目指していたが、利用者の視点を反映させつつ、Uターンも狙い、子どもに関わってもらうことにした。その後、前橋市内で開かれた別のイベントを機に同大の太田裕通講師(36)とつながり、協力して取り組むことになった。

4月から毎月、児童10人と同大学・大学院生10人によるワークショップ(WS)を開催。「ハンモックでごろごろしたい」「ジャングルジムが欲しい」など児童が膨らませたアイデアを基に、学生が技術や知識を生かして模型作りに当たった。

7月に開かれた最後のWSではパーク全体の模型が披露され、児童は内部に人形を置いたり各部分に愛称を付けたりして実現を心待ちにした。みどり市の小学4年、三好響人さん(9)は「意見をしっかり伝えるよう頑張った。考えが形になっていくのは面白い」と満足そうな様子。大学院1年の渡辺真広さん(23)は「みんなが楽しめる空間づくりが重要と感じた。自由なアイデアが出てきて、模型に反映するのは大変だったけどやりがいがあった」とうなずいた。

大間々祇園まつり期間中の2日午後3時から、舞台となった旧小はぎで児童がこれまでの取り組みやパークの特徴、今後の構想を発表する。今後、資金面や技術面で協力を呼びかけながら少しずつ改装を進め、わがままパークをオープンさせたい考えで、伊藤さんは「子どもに、自分たちの意見で世界が変わることを体験してほしかった。まちと関わる人を少しでも増やし、活性化を図りたい」と話した。

  

他の記事を読む

カテゴリー