子育て世代の移住につなげようと、桐生市は29日までに、市内のこども園や幼稚園への体験入園を通じて自然豊かな教育環境を実感してもらう新事業「保育園留学」の概要を明らかにした。保護者はテレワークで働き、親子で市内に滞在する方式で「転職なき移住」を促す。都内在住者をターゲットに市内2園で6月2日に受け入れを始め、初年度は20組の利用を見込む。
これまでに全国40自治体で保育園留学を行ってきた「キッチハイク」(東京都)に事業委託。北関東では初の導入となり、専用ホームページを開設した。
一時預かり制度を活用し、子どもは1~2週間体験入園する。テレワークができる滞在施設を用意し、1週間当たりの費用は宿泊費込みで20万円程度となる。
受け入れ先は、らららこども園(同市東)と、すぎのこ幼稚園(同市新里町関)で、泥遊びや農業体験、里山散策など自然との触れ合いを重視した教育活動に取り組んでいる。
「こどもまんなか推進」を重点施策に掲げる県と連携して実施。保育園留学の委託料1200万円のうち一部を県が負担する。
市企画課は「女性や若者から選ばれる桐生市の実現に向け、利用者に充実した教育環境をPRしていきたい」としている。