代表取締役社長 山﨑 弘一
快適な住環境を追い求め、高性能住宅を県内に広めようと奮闘している工務店が、創業98年の歴史と実績を誇る山崎建設だ。
同社は数年前から、前橋工科大の三田村研究室と共同でさまざまなデータ測定を行い、住宅性能の実証に取り組んでいる。その過程で三田村輝章准教授は、同社に対して「これほど性能の高い住宅を手掛ける工務店が県内にあるとは驚きです」と感嘆。研究者として、測定データを分析した論文を日本建築学会に発表して、注目を集めている。
三田村准教授は「高気密・高断熱の家は理論上、冬場の乾燥が明らかな欠点です」と指摘。その上で、同社が施工した実生活の家で計測したデータを分析したところ、「冬場に加湿器を使用していない室内の湿度がおよそ40%を維持。加えて、電気の消費エネルギーが国のZEH基準を見事にクリアしていて本当に驚いた」と率直に語る。建築環境工学の専門である三田村准教授にとっても、驚異的な計測データであったことが伺える。
住宅の性能にこだわり、「湿度管理ができる住宅こそ、真の健康住宅である」と説く三田村准教授の言葉を実践している同社の山﨑弘一社長は、「お客さまに快適に住んでいただきたい」という気持ちが人一倍強い。30年前から高気密・高断熱の家を手掛け、いろいろな工法に工夫を凝らしてきた。「C値(住宅に存在する隙間の大きさを表す)は1.0(c㎡/㎡) をクリアするのが至難といわれたが、20年ほど前に特殊硬質ウレタンを使った工法に着目。実績を重ね、現在はC値が0.1~0.4(c㎡/㎡)と国の最高レベルまで到達した。
「湿度」と「温度」に、とことんこだわった山崎建設の高性能な快適住まい。高気密・高断熱なのに冬場でも室内の湿度約40%を維持しており、健康寿命をのばす家として、建築環境工学の専門家からも注目されている。エネルギー効率にも優れている。
高気密・高断熱という言葉が先行していて、その本質を理解し説明できるビルダーや工務店は少ないように感じる。そんな中で、長い歴史に伝統や技術を積み重ねてきた山崎建設は、マイホームづくりを安心して任せられる老舗工務店と言えるだろう。